須田幸英税理士事務所 事務所通信 平成28年8月号掲載
「暑い」、「寒い」と言わなくなったら一流
 毎日暑い日が続いています。毎年のことですが、私は暑さに弱いのでこの時期になるとクターとしています。しかし、先日標題のメールが私に届きました。致知という雑誌を購読している関係で「致知BOOKメルマガ」が定期的に配信されるのです。内容を読んでみると、以前購入した「修身教授録」
(森信三)の中の一節でした。改めて読み返してみました。

                    第28講 平常心是道
 
  ちょっと申しておきますが、これからしだいに冬に入りますが、諸君はなるべく「寒い」と言う言葉を使わないように----------------。
 われわれ人間も、この「暑い」「寒い」ということを言わなくなったら、おそらくそれだけでも、まず同じ職域内では、一流の人間になれると言ってよいでしょう。つまり諸君らの場合も、もしこの「暑い」「寒い」という言葉を、徹底的に言わなくなったとしたら、もうそれだけでも、小学校の教師としては、まず一流の人物と言えましょう。私の申すことが、うそかほんとうか、もしほんとうらしいと信じられたら、マア一つやってごらんなさい。    (中略)
ところで、この「暑い」「寒い」ということを、徹底的に言わないという場合、一番困るのは、人と出会った際先方から、「今日はお寒いですな」と言われた時でしょう。諸君だったらそういう場合どうしますか。そういう場合には「なかなかきびしいですナ」と言ったらよいわけです。人間も「暑い」「寒い」と言う言葉の出る間は、えらいと言っても、まだどこかに隙間があると言ってよいでしょう。
  ところで人間は、この「暑い」「寒い」と言わなくなったら、そしてそれを貫いて行ったとしたら、やがては順逆を超える境地にも至ると言ってよいでしょう。ここに私が順逆というのは、ていねいに言えば「順境逆境」ということです。
 ですから順逆を越えるとは、順境にあってもへこたれないということです。この境地にまで至らないで、ただ「暑い」「寒い」と言わないだけでは、実はまだ痩我慢の域を脱しないとも言えましょう。
 もっとも人間というものは、最初は痩我慢から出発する外ないでしょうが、しかし、 いつまでも痩我慢の段階にとどまってはいけないのです。人間が真に順逆を越えるよう になると、何ら痩我慢でなくて、「暑い」「寒い」と言わなくなるものです。われわれもそ こまで行かないといけないのです。

 とりあえず、痩我慢でも自分からは、「暑い」と言わないよう心がけたいと
思います。いつまで続くかな〜。

                所長 須田幸英
 事務所通信8月号掲載
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